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尾名高 典子

マッサージと整体 良い店の選び方

更新日:2019年6月9日

麻布十番には、マッサージや鍼灸、整体などの店がものすごく沢山あります。 

当院のビルの2、3階(私は4階です)、一件おいた左右両隣にもマッサージ店があります。 

たった20メートルくらいの範囲に、うちを含め5件のマッサージを行う店があることになりますから、凄いですよね。 

商店街の中だけでも10店舗以上。

徒歩10分圏内では4-50件あるんじゃないでしょうか。 私が麻布十番で治療院を始めた15年ほど前には、目に着くほどの店はありませんでしたから、この数年で一気に増えた印象です。  

そこで一般の方が迷うであろう、良いマッサージ店の見分け方について、私なりの考えを解説してみようと思います。


マッサージは慰安で整体は治療? 実は逆なんです!

マッサージという言葉は国家資格を持つ人しか使えませんが、整体には正規の資格が存在しません。

「マッサージ」あるいは「指圧」という名称は本来、「あんま・マッサージ・指圧師」という国家資格を持つ人しか使ってはいけないことになっています。


整体、骨盤調整、リフレクソロジーなどは無資格者が施術していることがほとんど

そのため、いわゆる整体院やクイックマッサージを行うサロンでは、「整体」「骨盤矯正」「リフレクソロジー」「オイルトリートメント」などの名称を使わざるを得なくなり、それらの名称で施術を行う店が増えました。

(資格を持つ人がこれらの表現を使うことも時にはありますが、資格者のHPやチラシなどには資格の有無が書かれているはずです。逆に何も書いていなければ無資格です)

  

有資格者のマッサージは治療行為ですが、厚生省の指導により整体師は治療行為を行えません 

国家資格については別の記事で書くつもりですが、国家資格を持つ者であれば、一定水準の医学知識を持っていますし、実技についても国から認定を受けた専門学校で3年間学んでいることは間違いありません。 

なので、マッサージであっても、リラクゼーションだけではなく、大抵の腰痛や肩こり、慢性疲労など、色んな症状を治療することが出来ます。 


一方、整体師、セラピスト、スポーツトレーナーなどは、資格がなくても仕事を始めることが可能で、医学知識に関しては、一般人とほとんど変わらないような人も存在します。 

その証拠に、店先で「経験不問。アルバイト募集」なんて広告も見かけますよね。 

もちろん無資格でも上手な人はいますが、資格がある人の店を選ぶことで、下手な先生に当たるリスクはかなり低くなります。

 

マッサージ中は気持ちが良いけど、終わってから楽になったと感じられないなら、家電量販店か、ネットカフェに行ってマッサージ椅子に座る方が、コストパフォーマンスも、ストレス面でも良いかもかもしれませんね。


1回目で効果を感じなければ、その店はやめよう

そこそこ腕の良い治療家であれば、1回の施術で効果を実感出来るはずです。

 

最もわかりやすいのが痛み。


特に急性腰痛、寝違い、捻挫、肉離れなどは、1度目の治療で劇的に改善する事も多いですし、慢性的なものでも、施術後は施術前より楽になったと実感出来るのが普通です。


左右の脚の長さが揃いましたねとか、脈が整いましたなどの治療する側の言葉に意味はありません。患者さんが楽になって初めて効果があったと言えるのです。

 

もちろん症状によっては、1度目でほとんど効果が感じられなくても、繰り返し施術することで初めて改善するというようなものもあります。 


ただその場合でも、良い治療家ならこの先生は治してくれそうという信頼感が生まれるはずですので、効いたかどうかよくわからないけど、先生が通えって言ったから、とりあえず10回は通うなんてもったいないことは止めましょう。


何々治療専門より、何でも屋の方が良い

医者に行くときは、胃が痛ければ消化器科、湿疹が出来れば皮膚科と症状に合わせた診療科に行くのが普通ですし、飲食店にしても、寿司と中華とパスタを出す店より、専門店の方が美味しい物を出してくれそうです。 


でも、治療院の場合は、上手な先生なら何でも治しますし、色んなことに知識が豊富です。 最近は美容整体などをうたっているところもありますが、シワを1本消しても、肌の張りや顔色、表情、体調が変わらなければ意味がありません。 


わざわざ美容のための施術などと考えなくても、身体を治せば、肌の状態も、顔色や表情も目に見えて活き活きしたものに変わりますし、身体に余裕があれば、気分も良くなります。 

美容をうたっているところは、腕が良いというより、商売っ気がある店が多いです。

 

以前、男性鍼灸師で生理痛専門と掲げている方がいましたが、女性の鍼灸師でそこに行こうと思う人はほとんどいないでしょう。


頭痛、腰痛、生理痛、スポーツ障害、妊婦さん、慢性疲労、リラクゼーション、資格のある施術者ならどんな問題にもきちんと対処してくれるはずです。


必ずしも定期的に通う必要はない!

私は元気な人が、定期的に治療に通う必要はないと思っています。


もちろん定期的にメンテナンスを続けることは良いことですが、院側から必ず毎週通わせるような所は?です。 

特に痛みを伴う症状については、数回の治療で改善する事が多いので、また痛くなったり、疲れたときや、コンディションの調整が必要だと感じたときにだけ受診すれば良いのではないでしょうか。


毎週通うのが当然のように次回の予約を取らせる店側の態度に従う必要はありません。


患者さんにも納得できる説明をしてくれる

世の中には様々な理論で治療する人がいて、治療家には個性的な人も多いのですが、患者さんが理解できる言葉で、丁寧な説明をしてくれるところを選びましょう。

 

よくわからない言葉で、よくわからない理論を並べ立てる人は、全てを独自の理論で解決しようとしている可能性があります。 


例えば手の痺れの原因には、糖尿病や自律神経失調症などの全身性の疾患や、脳溢血、頸椎症、胸郭出口症候群、手根管症候群などの神経障害、整形外科的な症状などがあり、それぞれ必要な治療は異なります。 


ですから、全てを自分の所で、骨盤の調整により治すなどと言うのは適切な処置とは言えません。

必要に応じて治療法を変え、場合により病院への受診を勧めるのが良い治療家です。




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