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尾名高 典子

内臓と、整形外科的な症状の見分け方

更新日:2019年6月9日

いくつかの記事で、様々な症状を簡単に解説します。


その1は、整形外科的な痛みである筋肉や関節の痛みと、内臓から来る痛みの簡単な見分け方です。

背中や腰が痛むとき、内臓が悪いるんじゃないかと心配になることがありますよね。

ここでは、骨や筋肉などが原因の整形外科的な痛みと、内臓など内科的な問題に起因する痛みの大まかな区別の仕方を解説します。


まず考えるべきことは、「いつ痛むか」です。

「動いた時にだけ痛む」のなら、筋肉か関節の問題、あるいは局所の血行不良によるものと考えて良いでしょう。

身体を使った翌日の痛みや、朝の動き出し、夕方疲れてくると痛むといった症状であれば、あまり心配いりません。


「安静にしているときの方が痛い」場合は内科的な原因を疑います。

あくまでも目安ですが、内科的な痛みの特徴は、痛む場所が特定しにくく、漠然とした鈍痛か、体をくの字にしなければいられないような、じっとしていられない程の激しい痛みです。

身体が変に怠い、浮腫が激しいなど、腰や背中の痛み以外の自覚症状が伴っている場合には、早めに医者に行って検査を受けてください。

特に、寝ているときや、脂っこいものを食べたとき、お酒を飲んだときに痛む、微熱があるようなときは、心配しているより、とにかく時間を作って医者に行くべきです。

内臓が原因で背中が痛む代表格は膵炎ですが、この痛みは身体をくの字にして冷や汗をかくような痛みです。そうなったら救急車を呼んで医者に急行しましょう。

 腎結石や尿路結石では血尿が出ます。


 一般に、内臓痛の場合は、痛む箇所が曖昧で、痛む場所を指で示すことは出来ません。

 一方、筋肉や関節の場合、動きによって痛む場所が移動することはありますが、ある程度、痛む場所を特定できることが特徴です。

「動いたときのほうが痛いけど、じっとしていても痛い」のであれば、筋肉や関節、神経などが炎症を起こしている可能性が高く、先ずは安静にする必要があります。

筋肉や関節が原因の痛みは、安静にしていれば、特別な治療をしなくても徐々に症状は改善するのが普通です。

高齢者の場合、ひどい痛みが続くようなら背骨の圧迫骨折が疑われます。 

コルセットや包帯などで固定し、安静にして治りを待つしかありませんが、長期間寝てばかりいると結局寝たきりになり、廃用症候群(筋力、心肺機能の低下。起立性低血圧、尿路感染など)を招きかねません。

ある程度症状が落ち着いたら、専門家と相談しリハビリを開始しましょう。


局所的な痛みではなく、首や肩から腕にかけて、腰から脚にかけて痛むような場合は神経痛です。

こちらもヘルニア等で余程ひどく神経が圧迫されていなければ安静により改善しますが、治療をしないで治るのを待つと、痛みが治まるまでに数ヶ月かかることもあります。

ただし激しい痛みだけでなく、麻痺(手や足に力が入りにくい、排泄に問題があある)などの時は早めに医者に行き、手術をする必要があるかもしれません。


片側の脇腹や胸部に痛みがある場合は、肋間神経痛やヘルペス、息をしても痛むようなときは肋骨骨折の可能性があります。とりあえず医者に行きましょう。

ただし、ヘルペスの場合は、発症直後の発疹が出る前だと正確な診断が下せない場合があります。

初めに行った医者で診断がつかず、後日発疹がありヘルペスが判明ということもあるので経過の観察も必要になります。


肋骨は咳やゴルフのスィングなどで、案外簡単に折れることもあるので注意が必要です。

改善しないでどんどん痛みが増すような場合、痛む場所をかばって二次的な障害を起こしていることがほとんどですが、ヘルニアや黄色靭帯骨化症、脊柱管狭窄症などによる神経の圧迫、血流障害、感染、膠原病などの可能性もあるので注意が必要です。

医者に行って検査をするか、国家資格を持つ鍼灸や接骨院でちゃんと診てもらい、早めに治療しましょう。 



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