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尾名高 典子

首や背中、腰の痛み

更新日:2019年6月9日

ほとんどは筋肉の疲労や炎症、血行不良によるもの


腰痛や背中の痛み、首の痛みのほとんどは、筋肉の疲労がそもそもの原因。 

筋肉に疲労物質が溜まると、筋肉はぎゅっと縮こまって硬くなり、血行不良を起こします。


ぎっくり腰や寝違いは疲労が溜まった時に起きる

伸縮性のない状態で動かすと、時には筋肉に小さな裂け目が出来て、ぎっくり腰や寝違い、肉離れになり激痛が走ることも。

  

激しく転んだとか、スポーツで急激に大きな負荷がかかった場合などを除き、体調が万全の時に、多少変な動きや力仕事をしても、いきなり寝違いやぎっくり腰になることはまずありません。 


痛みが出たら休めのサイン

ですから患者さんには、腰や首の痛み(頭痛やめまいなども)は身体から「疲れてるから少し休め」というサインですよ。と伝えるようにしています。 

その前から身体は「疲れたよ」というサインは出しているのですが、その声を無視すると身体の声が大きくなるんです。痛みがないと休まないから。


精神的なストレスでも筋肉は固くなる 

そして身体的な疲労はもちろん、精神的な疲労や緊張も筋肉を硬くします。 

前の記事でも書きましたが、筋肉は痛みや違和感があると縮んで硬くなります。 

そうなると益々痛くなり、痛みのせいで自律神経も緊張し、筋肉は硬く血流も悪くなるといった悪循環が起こります。

 

でも、首や背中の痛み、腰痛については、声を聴いてケアしてあげれば案外簡単に改善する場合がほとんど。


背中全体をほぐせばほとんどの痛みは改善する 

どこが痛くなったにせよ、首から腰にかけての背中全体をほぐしてやり、細胞に溜まった疲労物質を流し、フレッシュな血液を循環させれば一気に改善します。

 

ポイントは固まった筋肉を弛めること。 

疲労物質を除去すること。 

自律神経を整えること。

(戦うときに働く交感神経の興奮を抑え、リラックスしたときに働く副交感神経を元気にします。副交感神経は、眠りや消化吸収を担当し身体を回復させる神経です。ストレスは交感神経を緊張させ、笑いは副交感神経を優位にします) 


慢性の凝りにはストレッチはもちろん、気分転換が効果的

コリによる痛みには、ストレッチや運動が効果的なのはもちろんですが、笑ったり、泣いたり、歌ったり、叫んだり(スポーツを会場で見て応援するなど)も効果的。

自律神経を緊張からリラックスへ切り替えるだけでも楽になります。


激しい痛みには、まずは安静

痛みが激しい時に自分で出来ることは、適度な安静です。 

急激な痛みのほとんどは筋肉の炎症です。炎症が起きているのに動かしてしまっては、いつまで経っても炎症が治まりません。

傷口も安静にしていれば自然に治ります。とにかく傷や炎症が治るのを待つことが大事。無理をしないことです。 

それでも動かなければならない場合は、コルセットやテーピングをしましょう。 

ぐっと押さえることで、筋肉の負担を軽減し、痛みを起こす原因となる動きを制限することが可能です。

 

湿布などの消炎剤は劇的には効かなくても、それなりの効果はあるはずです。 


注意が必要なのは暖めること。 

慢性の腰痛、首痛などは暖める事で改善するのですが、急性症状で今炎症を起こしているものは、暖めると悪化します。 

ぎっくり腰でお風呂に入ったら、湯船に入っている間は気持ち良いけど、出ようとしたら立てないなんて事になりかねません。入浴は我慢するか、シャワーで済ませましょう。 


余りにも動かさずにじーっとしていても筋肉が固まりますので、無理をしない程度に、でも用心しすぎず少しずつ動かしてください。 


動かし初めが痛くても、動いていくうちに痛みが取れるようなら動かして大丈夫。 

動かした後、痛みが尾を引くようなら、もう少し安静を保つ必要があります。 


痛みがあると筋肉は縮むことを思い出し、ストレッチなどは無理をせず、まずは痛みのない動きから始めましょう。 


ほとんどの痛みは、安静にしていれば数日~2,3ヶ月で治まります。

それでも治らない場合は、何か他の原因があるか、ストレスが大きいのかもしれません。

その辺のことはまた別の記事で書きたいと思います。


 

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